空から卵が落ちてきて――BOY MEETS GIRL、そして世界を希望をもたらすとも闇に陥れるとも言われる神獣が誕生する。
神獣を育てるハメになった八満と、その八満を教育するハメになったシアンの2人の苦労をよそに、乙部清丸の飽くなき探究心が激しく燃え上がる。
予想外の事態に天空人の長チャート様が介入してくるもシアンに論破されてすごすご撤退。神獣の名前は決まったものの教育方針について八満VSシアン間で激論展開。そこへ八満の両親が現われて「孫」が存在する可能性に卒倒し、クリムソン船長が悪役らしく登場するも2-Dの面々におもちゃにされる。
そして、PONキマの名物キャラ・夏の訪れとともに華々しく現われ、去り行く夏とともにその姿を消す柚香隆盛が初登場。
そこへとってつけたように神獣ポン太の成長に触れ、八満はポン太のトラウマを優しく癒す。シアンも堂に入っている八満の父親ぶりにちょっと安心して、2巻へ。
乙部清丸が神獣の本格的調査に乗り出すも八満のポカで失敗するところから始まった2巻は、シアンが空に帰ったり、八満の両親が「孫」の姿を見て再び卒倒したり等、波乱万丈。
存在を思いっきり疑われながらクリムソン船長が神獣奪回に学校内を徘徊するも、スミーを人質にされ、千津を泣かせ、ヤケになって八満を殺ろうとしたら吹っ飛ばされてしまう…。清丸の暗躍でクリムソン号も大破、船長と愉快な仲間たちは茫然自失。
嘘泣きで活躍した相田千津が八満に具体的行動を起こすも玉砕、最後の望みの八満の呼び出しも全然別用件だったりしてこれはもう泣くしか。
その後、シアンが中学校に編入したらクリムソン船長の1人息子・オーキッドが華麗に登場し、醜態とおバカッぷりを披露して3巻に突入。
神獣ポン太が下界の気候に順応できず、熱暴走を起こし、シアンと八満と清丸が対応に追いまくられることになる。惨劇の場となった中学校に、夏の熱気を身にまとって柚香隆盛が再び舞い戻ってきた。
秋風が涼を運び始め、柚香も再度姿を消したとき、天空からエルが降りてきて、年に一度の神獣祭が催される。ここでシアンの父が八満の両親に挨拶に行くことになる。シアンを人質に取られたシアンの父はおとなしく天空へ帰っていく。
一段落ついた後、相田千津の再び燃え盛る恋の炎とクリムソン船長の家庭内冷戦を経て、家庭科部を舞台にシアンと千津が激突。
かくして4巻に続く。
シェンナが神獣の調査にやってきて、シアンを慌てさせる。10年後の未来をシミュレートして神獣の成長を確認しようとしたら機械がぶっ壊れ、八満はシェンナをよくわからない論理で慰める。
インターミッションで2-D担任・下加毛幸夫先生登場。シアンの笑顔に心を奪われ、2-Dの面々に面白いように操られ、主観的に理想のクラス運営を行うハメになった彼に幸あれかし。
続いてシアンの姉セリーズが現われ、シアンとの姉妹喧嘩が勃発。裏で清丸も暗躍して存在感を見せつけていたが、その清丸がセリーズの意外な申し出にうろたえてしまう。
気が付けばまたしても夏が訪れる。すなわち――柚香隆盛、死の淵より生還す。八満との勝負の場となったカレーショップ「なますて」での大食い選手権のあと、秋の訪れに追われるように柚香が舞台から退場した。
陽光が踊る天空の墓地でキッドが母の墓参りに。母の想いをキッドが受け入れて、以下5巻。
何の前触れもなくあの孔雀院碧子様が恋わずらいに。八満と千津が協力するも孔雀院様の100年の恋は冷めてしまう。
千津と八満には進展なし。がんばれ千津ちゃん。
乙部清丸のほのかな恋心も光奈先生の結婚とともに想い出に。
シアンは八満の性格を矯めようとして、実際に八満は品行方正になって周囲を驚かせるが最後に地が出てしまって失敗。シアンも反省……したのか?
千津の前にサッカー部の高橋が出現するが、八満への想いの前に高橋玉砕。
…とまぁ周囲がいろいろ騒がしい中、肝心の神獣ポン太は……でっぷりと太っていた。清丸にポン太用ギプスを勝手に着せられ、しかもレンタル料が取られることにガマンできない八満は過酷なダイエットを強制、シアンとつかみ合いにならんばかりの口論を展開する。
結局ダイエットはうやむやになったのだが、清丸の手には超高級料理店「神楽星」のチケットがあったことから2-Dの面々は女はオーキッドと、男はシアンとのデート権をゲットするためにクラスメート同士火花を散らしあった。
この後、ポン太のホームページが開設されるも清丸によってクラックされる。管理人の濱元もシアンによって瞬殺。「神獣の寝床」も存続の危機を迎えながら6巻に。
下加毛先生のお見合い話すら賭けの対象にする2-Dの面々はひさびさに来襲してきた、もはや悪役としての威厳のかけらもないクリムソン船長の親子の不仲に関する悩み相談に乗ってあげた。父の日にかこつけ、表面上は親子の溝は埋められたもよう。
クリムソン船長の悩みを解決(?)した2-Dの面々は次は七夕話で盛り上がる。七夕にかこつけて、神獣に関するシアンと八満の正直で重い想いが明らかに…しかし、2人ともやっちまったことに関しては全然気にしてなかったのでした。
そして、彼の季節が巡ってきた。柚香隆盛である。1ヶ月の特訓でたくましく成長した柚香は、3球勝負を挑み、精神的動揺によってまたしても八満に敗退。失意の柚香は、川をぷかぷかと流れていく。…柚香の季節はこうして終わった。
他のエピソードにエルの家出、八満の父の3者面談にかける意気込み、教育実習生の受難が描かれ、いよいよ最終巻へ。
第1巻以来の1巻まるまる連続ストーリーモノにして完結巻となった第7巻。
ゆっくりと地上に落下していった天空の大陸から全てが始まった。
千津の恋に燃える乙女アタック、シアンの里帰り、何もかも全てがおじゃんになってしまった中、全ての元凶の真犯人・ヴァイスが八満とシアンの前に現れる。ヴァイスは相田千津を人質に、天空の大陸へと移動し、シアンがあとを追いかける。
シアンを追いかけてさらに八満も天空の大陸へ。
大陸でのヴァイスと八満の交渉は人質の千津とシアンが交代する形で決裂に終わり、八満たちは地上に突き落とされる。運良く通りがかったクリムソン号に救われて、八満とオーキッドはさらに再突入を試みることに。
八満とオーキッドの再突入も失敗に終わるも登場するタイミングを見計らっていたビッグ・メカポン太号とともに乙部清丸、華々しく登場。
3度目の突入は成功し、八満は再びヴァイスと対峙するも、肝心のシアンはヴァイスに同情的で八満の言葉に耳を貸さない。いらだった八満がシアンをなじり、ヴァイスが怒ったとき、姿を消したはずのチャートの言葉が響いてきた。
消滅の恐怖にパニックを起こしたヴァイスはチャートの説得を受け入れ、シアンを親とした2匹目の神獣に生まれ変わって大団円。
地上に落下した天空の大陸はチャートの復活とともに再び空を翔けるかと思えば……落ちたままだった。チャート……あんた……。