神ノ前家は前々からの念願だった一軒家に引っ越すことができました。
しかし、その家はお化け屋敷として名高い家でした。小学校でその話を聞かされた真衣が「マンションに戻りたい」と母親に泣き付きますが、全く相手にしてくれません。
そこへお化け屋敷の噂を裏付けるかのように突然花瓶がはじけ飛びます。
それを見た真衣が、マンションに戻ることを強く主張しますが、母親がわがままを押し通して一軒家に住み続けることになりました。
そのとき、真衣の兄の真吉は視線を感じました。その視線の持ち主こそこの家をお化け屋敷としているネコマタでした。
ありとあらゆる怪奇現象を引き起こして神ノ前一家を追いだそうとするネコマタですが、肝ったまの座った母のおかげでことごとく失敗に終わります。
そんな中、神ノ前家への放火事件が起こります。
ネコマタは、炎に包まれる家から真衣をテレポーテーションさせて逃がします。それで力を使い果たしてしまったネコマタは、自分を可愛がってくれた持ち主の思い出とともに逝こうとしましたが、真吉が助けに来ました。
消防員を押しのける母親の活躍で、放火事件はボヤで済みましたが、ネコマタは自分を助けてくれた神ノ前兄妹に対して、思い出の詰まったこの家に住むことを許可しました。
神ノ前真衣
天真爛漫な小学生。猫が喋っていても当たり前のこととして受け入れるほど。兄になついている。
神ノ前真吉
真衣の兄。高校生。原付免許保持。
神ノ前一家の中で太郎と初めて会話する。猫が喋っても妹ともども特に動じなかったのはあの母の性格を受け継いだからなのか。
神ノ前兄妹の母
名前は不明。消防員の活躍の場を奪うほどのパワフルなお方。ポルターガイスト現象にも敢然と立ち向かい、ネコマタの妨害を退ける。
神ノ前兄妹の父
母の尻に引かれている影の薄い父。母が不在のとき、ハメを外して泥酔して駅でくだまいていたために母につるし上げられてしまう。
太郎
お化け屋敷との噂が立っている神ノ前家の主。正体は100年以上も生き、霊力を得てネコマタとなった猫。
前の家の持ち主との想い出を他人に荒されたくないためにさまざまな怪奇現象を起こし、思い出を護ろうとする。